4月3日に発表された米国の3月非農業部門雇用者数は前月比12.6万人増と、予想(同24.5万人増)の半分程度の伸びにとどまり、1月、2月分も合計6.9万人下方修正された。
これは為替市場にとって重要な意味を持つ可能性がある。1230万人(全体の8.7%)を抱える製造業の雇用者数は1000人減少。前月比減少は2013年7月以来で、前月までの1年間の平均増加ペース(毎月1.7万人)からは明らかに減速している。
ほかにも最近公表された米国の経済指標は予想を下回るものが多く、JPモルガン・チェースの米国担当エコノミストは実質消費支出やエネルギーセクターの設備投資が弱いことなどを理由に第1四半期のGDP(国内総生産)成長率予想を前期比年率プラス1.5%からプラス0.6%に下方修正した。昨年末時点の予想はプラス3%であったので、大幅に下方修正されてきているということだ。
14日には3月の小売売上高が発表されるが、同指標も明らかに昨年12月から弱くなってきており、注目される。
また、ドル高の影響から生産も鈍化してきており、15日に公表される3月の鉱工業生産の数値も要注目だ。
米国利上げ期待は後ズレ
JPモルガン・チェースは3月の雇用統計を受けて、FRB(米国連邦準備制度理事会)による最初の利上げのタイミング予想を6月から9月に変更。利上げはすでに年内1回しか織り込まなくなっている。また、市場は16年中のFRBの金融政策に関しても、これまでのように四半期に1回の利上げ予想を織り込むことはなくなっており、利上げ期待は急速に後退している。
こうした中、ドルの名目実効レートは、3月上旬以来1カ月ぶりの水準まで下落しており、本格的な調整局面入りとなりそうな気配だ(図表1)。
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