3月末、IMF(国際通貨基金)は2014年12月末時点の外貨準備の構成通貨内訳を含む“COFER”リポートを公表した。
前回発表の14年9月末時点からの大きな相場動向としては10月31日に日本銀行のハロウィーン緩和が実施され円相場が急落したこと、12月に入りECB(欧州中央銀行)の量的緩和(QE)観測がにわかに高まり、ユーロが売られたこと、そして新興・資源国通貨が大きく値を下げたことなどが挙げられる。
10月1日~12月31日のCOFER公表対象通貨の対ドル変化率を見ると、円は9.1%の下落、ユーロは4.2%の下落で、その他では豪ドルが6.4%、カナダドルが3.9%、スイスフランが3.9%、英ポンドが3.8%と軒並み下落している。
仮にリバランスを行わずに価格要因だけを放置した場合、この変化率に応じたドルへのシフトが進むはずで、ドル比率も上昇することが予想される。結論から言えば、こうしたドル全面高と平(ひょう)仄(そく)が合うほどではないにしろ、やはりドル比率は高まっている。
新興国が通貨防衛に動く
14年12月末時点の世界の外貨準備高は前期比1656億ドル減の11兆6006億ドルとなった。2四半期連続での減少は08年10~12月期、09年1~3月期以来である。FRB(米国連邦準備制度理事会)が進める「孤高の正常化」が招いたドル全面高に対し、各国通貨当局がドル売り・自国通貨買い介入を行ったことが影響したと思われる。より具体的には、先進国の外貨準備が前期比86億ドル増えているのに対し、途上国は同1742億ドル減っていることからもわかるように、今回の減少は特に変動の激しい途上国において、政策当局が防衛的な通貨介入に踏み切った結果と考えられる。
具体的に通貨別の比率の変化(前期比)を見ると、ドルが62.4%から62.9%と0.5ポイント上昇する一方、ユーロが22.6%から22.2%と0.4ポイント数字を落とした。数字からも明らかなように、今回の比率変化のほとんどはこの2通貨間で説明できる。
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