有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #為替観測

年末には1ドル=103円も 4月円高が近年増加

3分で読める 有料会員限定
  • 佐々木 融 ふくおかフィナンシャルグループ チーフ・ストラテジスト

ドル円為替相場の季節性としては、3月の年度末に向けて円高が進み、4月に入ると本邦機関投資家による対外証券投資が活発化するため円安に向かうという印象が強い。2000年、04年、08年などが3月に大幅な円高となり、4月に入って円安方向に大きく反転した。

しかし、1990年から09年までの20年間で見ると、「3月円高・4月円安」パターンが見られたのは5回しかない。「3月円高」「4月円安」と別々に見てもそれぞれ9回しか発生していない。「3月円高・4月円安」は説明がつけやすいため、何となく季節性があるように感じてしまうが、実際にはそうした傾向は強くなさそうだ。

一方、近年では逆の季節性が見られ始めている。この5年間で4回が「3月円安・4月円高」となっているのだ。

ここ数年、4月に円高傾向となる理由は明確ではない。ただ背景の一つとして、それまでは圧倒的に3月に多かった本邦企業の海外留保利益の本国送金が、近年では4月に大きくなる傾向の出ていることがあるのではないかと考えられる。

こうした本邦企業による本国送金が円買いを伴い、4月の円高を演出している面はあるだろう。4月に本国送金が大きくなっているのは、企業が配当や自社株買いを増やし始めていることも関係していそうだ。

いずれにしても、日本の経済構造は明らかに変化しつつあり、それに伴ってドル円相場に新たな傾向が見られ始めるということは十分にありうる。

マイナス金利は逆効果に

本邦投資家による外国債券投資は、日本銀行のマイナス金利導入以降の7週間で8兆円近くに上っている。量的緩和政策とマイナス金利政策のコンビネーションによるポートフォリオリバランス効果は絶大のようだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数