3月15~16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、フェデラルファンド金利誘導目標のレンジが市場の予想どおり、0.25〜0.50%に据え置かれた。FOMCは順調な米国経済の状況を認識しつつも、世界経済・金融動向のリスクを指摘し、今年の利上げ見通しを大きく切り下げた。為替市場では急激なドル安が進んだ一方、豪ドルやロシアのルーブルなど資源国通貨の堅調さが目立った。そして円も対ドルで再び上昇(円高)している(図1)。
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筆者は引き続き6月利上げを基本シナリオと見ている。だが、FOMCが慎重なハト派へシフトしていることは、利上げペースが想定以上に緩慢となるリスクを示唆しており、従来以上にドルの重しとなりそうだ。
3月FOMCの声明文では、米国経済に関してあらためて前向きな評価が示された。具体的には雇用回復の継続を背景に、個人消費および在庫を中心とする経済活動が緩やかに拡大しているとした。先行きについても、「経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は力強さを増し続ける」との見通しが引き続き示される形となっている。
しかし政策金利見通しは2016~18年にかけて大きく下方修正された。利上げペースは16年が2回、17年が4回、18年が4~5回となり、前回12月時点の予測と比べると、16年は4回から2回に引き下げられた。これは次回利上げが6月になることを示唆している。
FOMCが慎重な金融政策スタンスを示した背景には、世界経済および金融動向に対するリスク認識や物価に対する慎重なスタンスがある。声明文では「世界経済および金融動向は引き続きリスクをもたらす」と表明された。FRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長は双方に要因があると述べたが、FOMCのリスク認識は下方に傾いていると考えるべきだろう。
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