3月FOMC(米国連邦公開市場委員会)がハト派的だったことを受けて、昨年夏以降のドル高に一服感が見られる。ドル指数やドル円相場は3月半ばのピークから下落に転じている(図表1)。こうした中、FRB(米国連邦準備制度理事会)の金融政策見通しがドルの趨勢を予想するうえでのカギを握ろう。
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3月17~18日のFOMCは、「利上げを“辛抱強く”待つことができる」という文言(フォワードガイダンス)が削除される一方、FOMC参加者の政策金利見通しが下方修正された結果、市場では全体としてハト派的な内容だと受け止められた。
FOMCの経済予測では、足元の情勢を反映する形で物価見通しが下方修正されたほか、失業率は改善方向に修正されたものの、最大雇用の目安とされる長期見通しも引き下げられ、労働市場の供給余力(スラック)が従来判断よりも大きかったというメッセージが送られた。
こうした内容を受けて、為替市場ではドルの反落が目立つ。対円相場も1ドル=121円台から一時は118円台に調整されたが、対ユーロでのドル安はさらに顕著だった。市場の利上げ予想時期は、3月FOMC前には6月と9月に割れていたが、現在では9月説が主流となっている。こうした利上げ期待の後退がドルの重しとなっている。
議長は年内利上げを示唆
FRBの今後の金融政策を見通すうえで、3月27日のイエレンFRB議長の「金融政策の正常化:見通しと見方」と題した講演は、重要な示唆を与える内容だった。
講演で、最初の利上げについては、経済指標次第だとあらためて表明したうえで、年内に正当化される可能性が高いと述べた。理由としては、労働市場の供給余力がすでに大幅に減少しており、小幅な利上げがそうした進展を阻害する可能性が低いこと、加えて、金融政策が時間差をもって効果を表すことから目標達成の前に利上げを開始する必要があることを挙げた。
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