米国大統領選のトランプ氏勝利も、その後のドル高・株高・債券安(金利は上昇、図表1)もサプライズだった。トランプ相場は大型減税、インフラ投資による景気浮揚という政策のプラス面ばかりをハヤしたもので、いずれ巻き戻しが来ると予想される。また、予算編成権を議会が持っていることもあり、政策はある程度現実的なものに修正されるだろう。
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確かに公約は大盤振る舞いだ。10年で10兆ドルの大型減税策は個人所得税の最高税率引き下げや簡素化、法人税率の引き下げなどで、その一部が支出に回ったとして、効果は5兆ドル程度と見積もられている。10年で1兆ドルのインフラ投資も行うとしている。
HSBC証券マクロ経済戦略部長の城田修司氏は「これらはGDP(国内総生産)を2.5%ほど押し上げる効果があり、潜在成長率が1.5%程度なので、ちょうどトランプ氏が目指す4%になる」と試算する。しかし、公共投資主体なので一時的に景気を押し上げる効果しかない。「潜在成長率は上がらないため、2017~18年を過ぎると、反動で景気後退に陥るリスクが高まる」と城田氏は指摘する。また、その頃には財政悪化にも直面する。米国の景気拡大は7年4カ月に達しており、このままではそろそろ景気後退入りとみられていた(図表2)。
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トランプ次期大統領の政策は保護貿易、移民制限が目玉であり、これらはむしろ、資源配分の歪みや生産縮小につながり、長期的には経済にマイナスをもたらすことにも注意が必要だ。
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