「もし息子がいじめられたら」児童精神科医の答え いじめっ子は「何らかのストレス」を抱えている

拡大
縮小
息子がいじめられています。親ができることはありますか? (写真:buritora/PIXTA)
「いい子だから、かわいがるのではありません。かわいがるから、いい子になるのです」
「子どもを幸せにするのなんてとても簡単なことですよ。親が笑顔ならそれだけで子どもは幸せなのです。自分が親を幸せにしたと思って自信たっぷりに育っていくのです」
児童精神科医として40年以上、多くの子と親に接し、惜しまれながら2017年に逝去された佐々木正美先生のメッセージはいまなお、多くの親たちを励ましつづけています。
この子はこの子のままでいいと思える本』では、佐々木先生が一番伝えたかったことを、親御さんたちの悩み相談に答える形で伝えています。
本稿では同書から一部を抜粋・編集のうえ、お届けします。

息子がいじめられている

小3の息子がいじめられています。親ができることはありますか?
(小3と4才男の子の母)

小3の息子はおっとりした穏やかな子です。半年くらい前から弟に意地悪になり、激しくワガママを言うことが増えました。よくよく聞いてみると、クラスの男子にいじめられているようです。行動が遅いことで押されたり蹴られたり……。時にはなぐられることもあるようです。息子は腕に大きなあざがあるのですが「これはもうすぐ死ぬ印」と言われたそうです。

中心になっている子は学校のサッカーチームで活躍している人気者のAくんです。ほかの子のママからAくんのママにそれとなく話してもらったところ、「先生から聞いたので、Aを厳しくしかった。ふだんから、いけないことをしたらなぐってでも蹴ってでもしつける」と言っていたそうです。でも、逆効果のような気がしてなりません。

担任は新任の先生で、対応もその場しのぎに見えます。息子を支え、息子の学校生活を楽しいものにするために、親にできることを教えてください。

次ページ佐々木先生の回答は?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT