不良系ジャニーズ「KAT-TUN」15周年の現在地 1年8ヶ月の充電期間で磨かれた三者三様の魅力

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不良の本領は、決められた枠からはみ出すパワーにある。その意味では、彼らの脱退は、グループという枠に収まらない不良的パワーの結果と見られないこともない。ただ、いうまでもなくそれは、“不良系”アイドルとしての自分を表現することとは、また別の話である。6人のうち3人の脱退は、当然グループを危機に直面させることになる。

しかし、そこで終わらなかったところにKAT-TUNの大きな価値はある。
ここで彼らがとった選択は、そのまま活動を続けるのではなく、自ら「充電期間」を設けることだった。それは結局、2016年5月から1年8か月という長期に及んだ。アイドルグループで、ここまで長い活動休止期間をとるケースは珍しい。

そこにはやはり、“不良系”アイドルとしての誇りのようなものが感じられる。不良としての見た目や雰囲気だけではない、筋を通す生きかたとでも言ったらよいだろうか。充電期間に入ることには不安も伴っただろうが、彼らはグループの存続のためにも、まず一人ひとり自分の生きかたを突き詰めることを選んだ。1年8か月という時間は、そのために必要な長さだったということだろう。

三者三様の充電期間

実際、その間の3人は精力的だった。亀梨和也は、スポーツ番組のMCを務める一方で、映画『PとJK』『美しい星』(ともに2017年公開)やドラマ『時代をつくった男 阿久悠物語』(日本テレビ系、2017年放送)など俳優業でさらに存在感を発揮した。

そのうち2017年放送の主演ドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)では、『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)以来約12年ぶりに山下智久と共演し、再び2人のユニットで主題歌を歌ったことも話題になった。

上田竜也も、『新宿セブン』(テレビ東京系、2017年放送)で地上波連続ドラマ初主演を果たし、舞台でも主役を務めるなど、演技面での活躍が目立った。それに加え、レギュラー出演する『炎の体育会TV』(TBSテレビ系、2011年放送開始)の企画「ジャニーズ陸上部」の部長として、時に厳しく時にやさしく後輩のジャニーズJr.に接する姿は彼本来の真っ直ぐな人間的魅力を知らしめ、ファン層を広げたと言えるだろう。

やはり俳優としての活躍もあった中丸雄一だが、特にバラエティ番組への進出に目覚ましいものがあった。この時期ゴールデンタイムのバラエティ番組でMCに抜擢された経験が、現在出演中の『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系、2018年放送開始)につながっている。

さらに情報番組『シューイチ』(日本テレビ系、2011年放送開始)にレギュラー出演するなかで、高いコメント力もいっそう磨きがかかった。

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