マツダが提案する「24時間愛せる」クルマ マツダ
東京ミッドタウンのデザインイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」に、マツダが8年連続で出展した。今年は、9月に予約受注を開始した新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-30」とアート映像との組み合わせ。「ART OF LIGHT -reflection-」をテーマに、国内外で注目を集めるインスタレーションを多数手がけているビジュアルデザインスタジオ「WOW」とコラボレーションして、マツダデザインの世界観を打ち出した。
大型LEDモニターのデジタルCG映像を「MAZDA CX-30」に映し出し、周囲に配置されたハーフミラーやガラスで反射させるインスタレーションを演出した。時に真っすぐ、時に曲がりくねる光のライン。それが滑らかで伸びやかな曲面を持つ「MAZDA CX-30」のボディーに映り込んで反射すると、止まっているにもかかわらず躍動感が生まれる。「reflection」というテーマにふさわしい、光の移ろいを巧みに表現している。
まさに、「クルマに命を与える」をコンセプトとしたマツダのデザイン哲学「魂動」を表した展示だが、そこには、暮らしにおけるクルマのあり方についてのメッセージも込められていた。マツダの常務執行役員でデザイン・ブランドスタイル担当の前田育男氏は次のように説明する。
「クルマが走っているときは光も動くので、ダイナミックに見えるのですが、駐車場に置いているときなど、周りで動いているものがない場合は同じようには見えません。マツダは、走っているときも止まっているときも『きれいだね』『かっこいいね』と言ってもらいたい。ですから、今回の展示では環境自体に動きを与えました」
展示に込められたマツダの“思い”とは?
クルマを所有していても、休日しか乗れない人もいるだろう。必然的に、駐車場に置いている時間が長くなる。その姿を眺めたり、共に同じ空間の中にいることを楽しんだりすることも、クルマの愛し方の1つといえるだろう。
走っているときも、そうではないときも、美しいフォルムやボディーに映り込む景色、そしてそこから生まれるリフレクションをも楽しんでほしい――。今回の展示は、マツダのこうした“思い”が込められている。実は、「24時間愛せるクルマ」という、新たなライフスタイルの提案も含まれているのだ。
景色が映り込むことで美しいリフレクションを生むクルマ。これを実現するには、フォルムだけでなく、塗料にも相当の工夫を凝らす必要があるという。