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マツダが提案する「24時間愛せる」クルマ

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「まず色が目に入ってきてしまうと、リフレクションは生まれません。光と影をきちんと表現できる塗料でなければ、いくら繊細なフォルムにしてもダメなのです。光と影のコントラストをきちんと表現するため、金属メーカーさんと一緒に塗料の中に入っている金属チップをナノ単位で開発しました」

ここまでリフレクションにこだわるのは、どうしてなのか。

「クルマは環境にいろいろな影響を与えてしまうプロダクトです。地球環境や安全性だけでなく、非常にたくさん走っていますので、『景色をつくる構成物』の1つといえます。もし、一定の様式に偏れば、景色もそこに傾いてしまいます。クルマはそれだけ大きな影響力を持つものだということを、私も含めて日本のカーデザイナーは理解するべきなのです」

クルマのデザインが環境に大きな影響を及ぼす。前田氏がそう考えるようになったのは、海外と日本の街並みを見比べたからだという。

「一定の統一感がある海外の都市に比べると、日本にはさまざまな看板があって、ありとあらゆる色と形が混在し、カオスな状態になっていると感じます。日本のデザイン様式は、すばらしいものがたくさんありますが、いろいろなものを受け入れすぎて飽和状態になり、様式の氾濫が起こりつつあると感じています」

無秩序な街の風景。その中を走るいろいろなデザイン様式のクルマ。いわば、デザインによる環境破壊が起こっているということだ。

「デザイン大国のドイツや北欧などは、それぞれの国のデザイン様式にクルマのデザインを合わせることで街との調和を図っています。新興国のクルマのデザインもすさまじい勢いで向上していますので、このままいけば日本が世界で唯一『様式レス』な国になるのではないかと危惧しています」

景色に溶け込みながらキラッと光るクルマを

では、「様式レス」な状態に陥るのを防ぐにはどうしたらいいのか。

「極端にエッジが効いたデザインだと、主張が強すぎますので環境にはなじみません。マツダが目指しているのは、景色に溶け込むデザインです。景色に溶け込みながらもキラッと光る。そういうクルマを造るのが目標です」

1人のカリスマが文化やイノベーションを創出して世界を変えるように、美しくデザインされたクルマが街を変えていくこともありうる。そして、それだけのパワーを持ったプロダクトが、豊かな暮らしを支えてくれることは疑いようがない。

今回のイベントで展示された「MAZDA CX-30」、そして今後発表されるマツダの新世代モデルは、はたしてその大役を担うことができるのか――。ぜひ、クルマを間近に見たうえで判断してほしい。

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