「47歳恋愛経験ゼロ」男が最後に射止めた相手 「私のことは遊びですか?」と激怒されたが…

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「久しぶり。元気そうね」

私がこういうと、目元にクシャッとシワを寄せ、人懐っこそうな笑顔を向けてきた。

「はい、おかげさまで」

「顔が前よりも優しくなったみたい」

「そうですか? 結婚前よりもずいぶん人間らしい生活になりましたから。独身のときは、ほとんどがコンビニ飯で、夜は会社帰りにラーメンか定食を食べて帰宅して寝る。それが今は、ふたりでたわいもない話をしながら、ご飯を食べる。帰りが遅いと弥生は先に夕食を済ませていますけど、僕の分は温めれば食べられるようにしておいてくれるんです」

この話を聞いて、平凡だが温かな食卓の光景が思い浮かんだ。

現在の妻、弥生に出会うまで、章雄は20人くらいとお見合いしただろうか。身長は 162センチメートルだが、スマートな体型で見た目も悪くない。上場企業の部長をしており、年収は900万円近くあったので、入会したての頃は、お見合いのお申し込みをかければ、かなりいい確率で受諾をされた。

ただ、お見合いはできても、お断りをされてしまう。交際に入っても1度か2度食事をすると、お断りが来る。そこにはやはり、女性慣れをしていないので、出会えてもうまく女性の気持ちがつかめない章雄の不器用さがあった。

「いい人なんだけどね」で終わる人のある共通点

一度、私の相談所の会員女性とお見合いを組んだことがあった。「まじめだし誠実だし、とにかくいい人だからお会いしてみない?」。こう言って引き合わせたのだが、お見合いを終えた彼女は私に言った。

「いい人なのは、よくわかりました。友人としては好きになれるかもしれないけれど、男性としては好きになれないと思います」

結局、彼女からは、“お断り”が来た。つまり章雄は、「いい人なんだけどね~」で終わってしまう、典型的なタイプなのだ。このタイプに共通していえるのは、恋愛経験が少ないままに年を重ねてきていること。

一方、モテる男性というのは、とにかく恋愛の場数を踏んでいて、成功体験と失敗体験を積み上げながら、どうしたら女性の心を手に入れることができるようになるかを感覚的に身に付けている。人間には性差があるが、その性差をより濃く、強くアピールできる人のほうが、男も女もモテるのだ。それは机上の学習では習得できない。モテ本を100冊読むのなら、ひとつの濃い恋愛をしたほうが異性の心をつかめるようになる、と私は思っている。

章雄の場合、あまりにもお断りが続くので、当時、章雄の恋愛経験を改めてヒアリングし直したことがあった。

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