これには暗躍している仲介会社と金融機関がいることも多い。購入した会社は不動産会社ではない。仲介会社から転売目的での新築購入を提案され、そこに資金を出す中小の金融機関(信金・信組、ノンバンク、地銀)がいたからこそ、このようなことが起こる。この際、提案する仲介会社はその物件を両手(3%×2=6%)で仲介手数料を取って売却する。2億円の物件とすると、ノーリスクで1200万円の売り上げがあがる。
こうしてバブルが起きたことは『「不動産バブル崩壊」はいよいよ近づいているのか?金融庁が地銀に出した警告の"深い意味"』などで論じた。そこでは、「転売が成立するには、売り手と買い手と融資金融機関の三者がそろう必要がある。新築マンションであれば、デベロッパーと転売不動産屋と金融機関がそろわないとこの急騰は起こせないのだ」と私は書いている。
資金が止まり、バブルは終焉
その当事者であった「転売ヤー」には、金融庁が口先介入したことで、資金がパッタリ出なくなっていると考えられる。そもそも、新築を買ってそのまま転売をかけることに金融機関は融資してはいけないことが暗黙の了解であった。それを破って過剰融資することによってバブルは起こるものだが、そのバブルはもう終焉しているのだ。
最近、在留資格の厳格化で外国人の移住の動きに変化が見られ、転売ヤーへの融資も厳しくなるなか、高額帯の買い手が以前より減っているとみられる。このため、9月の東京都区部の中古取引件数は、前年同月の65%まで減少している。首都圏の新築マンションの初月契約率(不動産経済研究所)も2026年9月に50.4%まで低下した。
新築と中古の価格が逆転している物件においては、中古の売り出し戸数がすでに総戸数の約1割におよぶ物件もある。不動産協会が転売自主規制として挙げた「引渡しまでの売却活動の禁止」はあるものの、これが発表されたのは25年11月25日であり、その前は行われていない可能性が高い。こうして、水面下も含めて新築の投げ売りとなる売却活動は進んでいることになる。


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