――絞り込みの影響は、関関同立にとどまらず関西全体に広がっていると聞きます。
関西には、「11月に産近甲龍などの公募推薦を受けて年内に滑り止めを確保し、そのうえで2月の関関同立の一般入試に挑む」という、全国でもまれな受験慣行があります。
ところが、関関同立が難しくなることを見越した産近甲龍の側も、定員オーバーを恐れて、年内の公募推薦の段階から合格者を大幅に絞り始めました。例えば龍谷大学の公募推薦は倍率が6.4倍、経営学部では12.1倍に達しています。また、近畿大学は関関同立への登竜門のような位置づけにあり、受験者の多くが関関同立以上を志望しています。そのため、合格水準が上がりやすいのです。
関関同立の絞り込みが公募推薦を通じて下の大学群へと押し出される「2段階の玉突き」が、関東以上に関西全域で起きている。それが現状です。
「数を撃つ」併願は逆効果
――11月はまさに公募推薦の直前です。不安を抱える受験生や保護者は、この状況にどう向き合えばいいですか。
最もやってはいけないのは、焦って「とにかく出願数を増やす」という、戦略のない併願です。
大学受験の勝敗の9割は「自習の質」と「逆算の戦略」で決まります。11月の公募推薦は、単に滑り止めを確保する場ではありません。本番の出題傾向に対して、自分の戦略がどこまで通用するかを確かめる貴重な前哨戦です。合格ラインから逆算して「今日やること、今週やること」を具体的に決め、自習の質を高めていく。そうすれば、どれほど倍率が上がっても、合格の椅子を勝ち取ることはできます。
不安なときこそ、根性論や「数を撃てば当たる」という発想を捨ててほしいと思います。「自分だけの合格戦略」を持って、強気に挑んでほしいですね。
――ドラゴン桜でも、志望校を直前で変えても増やしてもうまく行かない、という話がありましたね。


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