福角さんによると、現在の若い世代はSNSなどを通じて多くの情報に触れている。その一方で、「今のかわいい」の基準が一つに集約されているように感じることもあるという。
自分がどうなりたいかよりも、周囲が考える「かわいい」や、SNSで目にする情報に影響されてしまうこともある。だからこそ、ちふれでは「自分らしい化粧とは何か」を考えてもらうことを重視している。
商品を直接アピールするだけでなく、化粧との向き合い方を考える機会を提供する。若い世代の価値観を理解し、ブランドとの接点を築こうとしている。
SNSで「バズ」を狙わない 生活者の発信を広げるちふれの工夫
SNSでの反響も、ちふれの情報発信を考えるうえでは見逃せない。消費者による商品紹介の投稿をきっかけに、思いがけず特定の商品に注目が集まることもあるが、同社はこのような動きをどう考えているのか。
聞くと、戦略的に商品を「バズらせる」仕掛けを重視しているわけではないという。むしろ力を入れているのは、商品の特徴をわかりやすく伝え、情報を受け取った人がほかの人にも紹介しやすくする工夫だ。
企業からの発信をきっかけに商品を試した人や、日頃から愛用している人が自分の言葉で感想や使い方を投稿する。そうした発信が新たな関心を呼び、消費者の間で情報が広がっていく。企業が一方的に話題をつくるのではなく、消費者が自ら発信したくなるような接点をつくることを重視している。
こうしたSNSとの関係を考えるきっかけの一つとなったのが、約10年前にSNSで話題になった「ちふれ ウォッシャブル コールド クリーム」だ。話題の広がりは、売り上げにも大きな影響を与えたという。
また、新商品の発売に伴い、販売終了となる商品について案内した際にも反響があったという。新商品やキャンペーンに限らず、商品に関するさまざまな情報が生活者の関心につながることがうかがえる。
一方で、SNS上でどれだけ話題になったかだけを、施策の成否を判断する基準にはしていない。クチコミや公式アカウントのフォロワー数の推移、キャンペーンへの参加状況、問い合わせなども含め、反響を総合的に分析しているという。


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