①発疹や水疱が広がり、急性期の痛みが強くなったり、治るまでに時間がかかったりする
②目や耳の周りに出た場合、視力の低下や顔面神経麻痺、難聴といった重い合併症を残すことがある
③急性期の痛みが強く、長く続いた人ほど、帯状疱疹後神経痛(PHN)が残りやすくなる
帯状疱疹は、体内に潜伏していたVZV(水痘・帯状疱疹ウイルス)が再び活動を始め、神経と皮膚に炎症を起こす病気です。現在の医療では、知覚神経節に潜伏しているVZVを体内から完全に取り除くことはできません。
治療の中心となるのは、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。痛みに対しては、症状に応じて鎮痛薬などを使用します。痛みが強い場合や長引く場合には、ペインクリニックなどで神経の痛みに適した薬や、神経ブロックなどの治療が検討されることもあります。
見た目には軽くても、神経の炎症が進んでいることがある
ただし、抗ウイルス薬を飲めば、その瞬間に発疹や痛みが消えるわけではありません。薬を飲み始めたあともしばらく症状が続いたり、一時的に新しい水疱が増えたりすることがあります。
それでも、抗ウイルス薬は帯状疱疹治療の基本となる大切な薬です。できるだけ早く治療を始めることで、ウイルスの増殖を抑え、皮膚症状の治癒を早めたり、急性期の痛みを軽減したりする効果が期待できます。
だからこそ私は、「帯状疱疹かもしれないと思ったら、早めに病院へ行きましょう」と、繰り返しお伝えしているのです。
世の中には、病院や薬が苦手な人もいます。
「時間がかかっても、自然に治るのを待ちたい」
「できれば病院に行かず、自分でなんとかしたい」
そう考えて、本稿をお読みになっている人もいるかもしれません。たしかに、自然に治るのを待っても問題のない病気や、自宅でのケアによって回復を助けられる病気はあります。しかし、帯状疱疹が疑われる場合に、長く様子を見続けることはおすすめできません。


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