「風邪にビタミンC」のきっかけ
サメ、猫、犬など、ほとんどの動物は体内でビタミンCを産生できる。ところが約6000万年前、人類の祖先はその能力を失った。1つの遺伝子の不活性化が原因だった。
以来、人間は食べ物や飲み物――とくに野菜と柑橘系の果物、なかでも有名なのがオレンジジュース――からビタミンCを摂取しなければならなくなった。しかも、産生だけでなく貯蔵もできないのだから、定期的に摂取しなければならない。
ビタミンCが健康にとって重要なのは間違いない。ビタミンCは強力な抗酸化物質だ。汚染物質や毒素、日々の生体プロセスから発生する「フリーラジカル」と呼ばれる不安定な原子や分子の活性を中和する働きがある*1。
また、鉄分の形態を変化させることによって、豆類や穀類といった特定の食物から鉄分を体内に取り込むのを助ける働きもある*2。
さらにビタミンCは骨、歯、軟骨、腱、皮膚、血管、心臓弁の主要構成要素として、体内組織の治癒に不可欠なコラーゲンなど、人体にとって必要不可欠な多くのタンパク質や化合物の産生にも関与している。
では、風邪の治癒にも関与しているのだろうか?


※ログイン後、コメント入力が可能です。