一般論として言えば、下ネタやセクハラ的に見える行為がバラエティ番組で一切許されないというわけではない。やり方次第ではそのような行為が笑いとして成立する場合もある。重要なのは、過激に見える行為をどのような文脈に置いて、どう笑いに変えるのかということだ。
しかし、今回の企画には、そもそも尻を揉むという行為に必然性がなかった。しかも、全員で壁を乗り越えるという企画の性質上、その行為に対して厳しいツッコミを入れたり、批判したりして、笑いとして回収するような展開にもなりにくかった。
結果として、ただ意味もなく女性芸人の尻を触っているだけに見えてしまった。これは倫理的な問題である以前に、お笑いの見せ方として失敗していた。多くの視聴者が不快感を抱いたのも、単に性的な接触があったからではなく、そこに笑いとしての意味や工夫を見いだせなかったからだろう。
過激なことをするだけでは面白くならない
もちろん、たとえ笑いが成立していたとしても、相手が嫌がるような行為が無条件に許されるわけではない。ただ、今回の件で当事者が反省すべきなのは、何よりもまず、笑わせるつもりでやったことが笑いにつながらなかったという点である。今回の騒動は、過激なことをするだけでは面白くならないという、お笑いにおける基本的な原則を改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。


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