「近年では、仕方なくではなく、ポジティブな理由でカフェインレスを選ぶ方が増えています。特に若い世代を中心に、『カフェインレス=おいしい』というイメージも徐々に広がってきていると実感しています」(UCC上島珈琲 マーケティング本部嗜好品マーケティング部嗜好品プランニングチーム 春名萌氏)
その背景の1つにあるのが、味の変化だ。
そもそもカフェインレスコーヒーは、カフェインを取り除く工程で、豆の香りや味の成分も失われやすいという難しさがある。そのため、「カフェインは控えたいけれど、味は妥協したくない」という需要にどう応えるかは、長年の課題でもあった。
そこで同社では、豆への負担を抑えながらカフェインを取り除く方法を取り入れてきた。あわせて、焙煎方法を見直すなど、つねにカフェインレスコーヒーのおいしさを追求してきた。
「以前はカフェインを控えることが優先され、味についてはある程度妥協して選ばれることもありました。最近はカフェインレスでも通常のコーヒーと同じように、おいしさを求める方が増えていると感じています」(春名氏)
こうした味わいの向上とともに、カフェインレス製品の数も増え、消費者がカフェインレスに触れる機会そのものが広がっている。
ドリンクバーにもカフェインレス
また、ココスもカフェインレスに力をいれる企業の1つ。先日筆者が店舗を訪れた際に、ドリンクバーを眺めていると、「カフェインレスカフェラテ」や「カフェインレスエスプレッソ」の文字が目に入り、種類の豊富さに思わず驚いた。
ココスでは2022年4月頃からカフェインレスコーヒーを導入。2026年現在、カフェインレスのコーヒーメニューは、コーヒー、エスプレッソ、カフェラテ、カプチーノの4種類を提供しているという。
「ドリンクバーで選べる楽しさを、より感じていただきたいという思いから導入しました。幅広い場面でご利用いただいておりますが、カフェインを控えているお客様や、就寝が近い夜の時間帯に比較的多くお選びいただいております」(ココス広報担当者)
実際、「カフェラテでもカフェインレスを楽しめるのがありがたい」といった声も寄せられているという。
夜の時間帯に選ばれることも多いというが、夜に飲むコーヒーといえば、眠気を覚まして「もうひと頑張り」というときに飲むイメージがある。一方で最近は、あえてカフェインを控えながらコーヒーを楽しむという選択肢も広がっているようだ。


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