学生時代から続くカードの借金、リボ払い、消費者金融、そして競艇。
「カードはしばらく作れなくなります。もういいんですよ。俺の使い方だと(笑)」
確かに。納得させられた。
もし、新卒でどこかに就職していたら...
「新卒で負けたから、面白い人生を送りたい」
ここまで話を聞いていると、小島の生き方を“借金”が決めたかのように思えるが、本人が考える分岐点は別にあるという。私は小島が取材の終盤でこぼした「もし」が気になった。
「大学を卒業して、就職しなかったことで人生が決まった感じがあります。売り手市場だった就活を音楽レーベル、映像制作、文具メーカーなどに絞っていて、どこにも受かりませんでした。“もし”、新卒でどこかに就職していたら、家庭を持っていたかもしれませんね。僕の中では新卒で社会に出ていないので『同年代にスタートダッシュで負けた』という思いがあります。だから人と違う面白い人生を徹底的にやろうとして、この結果なんです」
そのためのライターであり、探偵、バーテンダーだ。そこに、もちろん日払いのタイミーも入る。
「しかし、43歳にもなると、お金の使い道も減りました。服も興味ないし、キャバクラにも行きたくない。ギャンブルもある程度の額でやめられそうです」
数年後、小島はもう一度カードを持てるようになるかもしれない。
「そのときは、わからないですね。また作っちゃうかもしれない(笑)」
楽天的で、どこか危うい。その印象は43歳の今でもあまり変わらない。任意整理をし、競艇で400万円近くを失っていても、小島は飄々(ひょうひょう)としている。
「今からタイミーに行ってきます」
小島は笑顔を見せて取材の席から立ち去った。


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