しかもWEST.の場合、この事実はほかのグループ以上に重い意味を持つ。もともと2013年末にデビューが発表された際には、重岡、桐山、中間、小瀧の4人でデビューする予定だった。それに納得できなかった4人が事務所側に直談判し、藤井、神山、濵田を加えた7人でのデビューを実現させたという経緯がある。つまり、WEST.にとって7人という形は、最初から与えられた編成ではない。メンバー自身が「この7人でなければならない」と主張して勝ち取ったものだった。
その後も「7人であること」はWEST.の物語の中核になっていた。関西ジャニーズJr.時代から苦楽をともにし、4人だけでデビューする道を拒み、7人で東京へ乗り込んでいった。その成り立ちそのものが、彼らの結束の強さを証明するエピソードとして繰り返し語られてきた。
だからこそ、メンバー脱退時にファンが受けた衝撃は大きいものだった。「何があってもこの7人は一緒にいる」という、12年間かけて共有されてきた物語そのものが崩れてしまったのだ。
グループの成功を経て生じること
そして今回、解散が発表され、小瀧が「価値観のズレ」を認めた。これはWEST.が売りにしてきた「7人の強い絆」を揺さぶるものでもある。小瀧の「仲が良いからこそ話せなかった」という言葉も重い。仲が良いことと、仕事上の価値観が一致していることは同じではない。長年一緒にいたからこそ、対立を表面化させずに抱え込み、気付いたときには修復が難しくなっていたのかもしれない。
これは長寿アイドルグループにはしばしば起こり得る問題である。メンバーが若いうちは「グループとして成功する」という目標そのものが人生の中心になる。しかし年齢を重ねると、個人として何をしたいのか、アイドルとしてファンとどう向き合うのか、私生活をどこまで優先するのかといった個々の人生観の違いが明確になってくる。


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