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キャリア・教育 #近視は病気です

座りっぱなし・画面中心の生活が、私たち現代人から奪う「身体性」とはいったい何なのだろうか

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座りっぱなしで失われるものとは?
座りっぱなしで失われるものとは?(写真はいずれも本人提供)
  • 大川内 直子 文化人類学者/株式会社アイデアファンド代表取締役
  • 窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO
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大川内:日本ではそれが当たり前になっていますが、日本以外の国では、子どもの身体に合わせた柔軟な学び方もあるのでしょうか。

窪田:アメリカでは、寝転がるような姿勢で授業を受ける方法も受け入れられています。日本では、きちんと座って静かにしている子どもが最もよいという考え方が、まだ強いように思いますね。

大川内:心と体を「両方とも大事」と言いながら、最初から別々のものとして考えること自体に、限界があるのかもしれません。人類学の調査を見ていると、身体を使って何かができることそのものが、社会的な評価につながる社会もあります。たとえば狩猟採集民の社会には、狩猟や採集の技能が、社会的な評価や威信と結びつく例があります。 

窪田:おっしゃる通りで、身体と精神は完全に分けられるものではなく、相互に依存していますよね。そのことが、現代の教育や健康の議論では、まだ十分に理解されていないと感じます。

日本にもあった、心と体を分けない感覚

大川内:日本の伝統的な思想にも、精神と身体を完全に切り分けず、両者の関係を重視する考え方があります。民間信仰や神道では、人間と自然、物質的なものと精神的なものを明確に切り分けない世界観が見られます。 

窪田:そうした感覚は、近代化の中でどのように変わっていったのでしょうか。

大川内:それでも近代化の過程で、日本は西洋的な考え方を積極的に取り入れてきました。「頭と心は別のもの」「身体を制御できてこそ大人」といった感覚が、私を含めて当たり前になっているのだと思います。

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窪田:技術や合理性を否定する必要はありませんが、身体を軽視した結果、心身の両方に影響が出るのであれば、バランスを取り戻す必要がありますね。

大川内:そうですね。テクノロジーが発達した社会でこそ、身体を使うこと、五感を通して世界を受け取ることを、意識的に考え直す必要があると思います。

窪田:目の健康も、その延長線上にあります。近視のリスクは、画面を見る時間だけで決まるわけではありません。屋外で過ごす時間の減少や運動不足、生活リズムの乱れなど、現代の暮らし方が重なって影響します。

大川内:体を単なる付属物とせず、考えること、学ぶこと、働くことの基盤として捉え直す。そこから、テクノロジーとの付き合い方も変わってくるのかもしれません。

窪田:便利さを享受しながら、身体と精神の両方が健やかに働く環境をどうつくるか。それが、これからの社会に問われる課題ですね。

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