耳に入れて使うイヤホンでは、左右の耳にそれぞれイヤーピースを入れる「完全ワイヤレス型(TWS)」が主流となっている。代表格は、アップルの「AirPods」。Beatsも「Powerbeats」シリーズなどのTWSを発売している。
Beats 360はヘッドホンという形態ながら、技術的にTWSと同じ仕組みになっているわけだ。ただし、電源ケーブルだけはつながっている。両方を別々に充電するのは煩わしいからだ。
汗や水がかかる状態で使うことも多いので、IPX4相当の防水・防汗に対応。パッドが交換できるだけでなく、スポーツ時に安心して使えるようにしている。
強力なノイズキャンセル性能
全体に9つのマイクを内蔵、そのうち8つを併用してノイズキャンセルのために使う。ノイズキャンセル性能はBeatsのフラッグシップ・ヘッドホン「Beats Studio Pro」の1.75倍と、かなり強力なものになっている。
内部で使っているチップは、Beatsが独自開発したもの。アップルのヘッドホンと同じように、アップル製品との連携が行えるようになっているが、それだけでなく、Androidでも使える。Fast PairやFind Hubなど、Androidのエコシステム内で便利に使うための仕組みにも対応しているのだ。だからこそ、アップルからヘッドホン用のチップを調達するのではなく、自前で開発することを選んでいる。
しかし、これだけのことをしていても、技術は裏方だ。そのため、ハイエンドのヘッドホンが備えている「PCとUSBケーブルで接続してハイレゾの音楽を聴く」機能はない。彼らは明確な意思を持って、「カジュアルでスタイル重視のヘッドホンを、高度な技術を使って開発する」ことを選んでいる。
「Beats 360を開発する上では、一旦、コンシューマエレクトロニクス的な発想から離れた」と、コステロ氏は話す。今回の場合、フォーカスするところは「スタイル」。過去のBeats製品以上に「さまざまなシーンで使えるように」という目標があり、そこに向けて技術要素を積み上げていったのだ。


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