群馬県北部の山奥にある老神温泉。温泉街を歩いてみると、入り口には10階建ての巨大な廃墟ホテルがそびえたっている。そして看板だけが残る土産物店、かつての置屋やストリップ劇場の跡も目に入る。平日の昼間、通りを歩く人の姿はほとんどない。
しかし、かつてここには年間約30万人もの宿泊客が押し寄せ、大型ホテルの前には観光バスが一度に9台も並び、約80人の芸妓が街を行き交っていたという。
バブル期に多くの団体客で賑わった温泉街は、今どうなっているのか。現地を歩き、街の記憶をたどった。
バブル期の面影を残す温泉街を歩く
今や廃墟となって佇んでいる朝日ホテルは、明治時代の1911年に創業した老舗の温泉旅館だ。現地で聞いた話によると1970年代後半に10階建てに改築したそうだ。ホテルの屋上には露天風呂があり、大浴場にはサウナもあったという。
現在の老神温泉を訪れる宿泊客は1年間に約14万人だが、最盛期には2倍以上の約30万人に達していた。朝日ホテルはその多くを受け入れていたのだろう。
ホテルの入り口へ進んでいくと破産した旨を伝える通知書が貼られていた。どうやら2010年に廃業したようだ。さらに温泉街に歩みを進めていくと看板だけが残る土産物屋もあった。
土産物屋の先には、朝日ホテルより少し小さいホテルがそのまま残されている。ホテルの入り口には「ホテルニュー老神」と書かれていた。8階建のホテルだったようだ。


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