ノートPCとタブレットを兼ねる2in1では、他社の多くが画面をキーボードの裏側まで360度折り返す方式を採る。この方式はタブレットにするとキーボードが底面に来て、ゴム足やキー面がむき出しになる。益田氏はこの点を挙げ、画面を裏返してビューモードになるフリップ型のほうが良いと考えていた。
ただし、画面を相手に向けるビューモードに需要があるのかは、益田氏自身も疑問に思っていた。それが変わったのは、電車の指定席で360度方式の機種の画面を手前に向け、動画配信を見る人を見かけるようになってからだ。キーボードを使わず表示だけに使う場面は確かにある。そのうえでフリップ機構なら、作った資料を相手に見せてすぐ元に戻す動作も、本体を持ち上げて裏返さずに机に置いたままできる。
開発はスピード優先、新シリーズVAIO Nextの第1弾に
VAIOは既存のラインナップに加え、新しい体験を提供する製品群を「Next シリーズ」として開発していく。VAIO Tはその最初の製品だ。ハイエンドの「VAIO SX14-R」の設計を土台にしており、林氏は質疑応答で、新しい挑戦にはスピード感が大事だと述べ、既存資産を使った理由を説明した。今後のNextシリーズについては、既存モデルの派生として作ることが必須ではなく、ソニー時代の製品に元ネタを求める路線にも限らないという。周辺機器も対象になりうると述べた。
製品はノートPC、タブレット、ビューモードの3つのスタイルで使える。13.3型ワイドの画面は2560×1600ピクセルの高精細でタッチ操作に対応し、CPUはインテルの「Core Ultra シリーズ 3」を載せる。
個人向けはファインレッドとファインブラック、法人向けはファインブラックのみだ。個人向けにはVAIOストア限定で濃い藍色の「勝色(かちいろ)特別仕様」(42万3500円から)も用意し、この仕様では上位CPUの「Core Ultra X7 プロセッサー 358H」を選べる。カラーを2色に絞った理由を林氏は、色のバリエーションではなくフリップ機構そのものの魅力で押したかったからだと説明した。


※ログイン後、コメント入力が可能です。