愛知県高浜市出身の岡本は、どんなことにも興味を持つ天真爛漫な女の子だった。
テニス、水泳、ピアノ、書道、チアダンス、英語……。「これもやりたい、あれもやってみたいって感じで、全部楽しくて。小学生の頃は毎日習い事で忙しくしていました。特にプールが大好きで、水泳は続けたかったんですけど、スケボーを本格的に始めるために泣く泣くやめるしかありませんでした」。
スピードが出るのがおもしろい
スケートボードに出会ったのは8歳のとき。当時流行っていた、体をくねくねとひねりながら進むキャスターボードをスケートボードと呼んで、4歳年上の兄と遊んでいた。それを見た父が「それはスケートボードじゃないぞ。本物はこれだ」と、景品でもらってたまたま家にあったスケートボードを引っ張り出してきた。
「乗ってみると、スピードが出るのがおもしろかった。小さい頃からジェットコースターなどスリルを味わえるものが好きだったので、スピードが出るところも高いところまで行けることも楽しかったですね」
家の近所で遊ぶだけでは飽き足らず、週末のたびに家族で近県のスケートボードパークへ通った。ランプと呼ばれる楕円を半分に切ったようなセクションで、パンピング(地面を蹴らずに膝を使って加速すること)を飽きることなく繰り返した。
「すごい集中力でしたね。朝9時に行って、夜まで。1日中ほぼ休みなく滑っていました。『少し休憩したほうがいいんじゃない』と言っても、『順番を待っている間に休めてるから大丈夫』とまったく聞きませんでした」と、父・直樹さんは苦笑いを浮かべながら当時を回想する。
「すごく楽しくて、休むのがもったいなかったんです。夢中になって滑っていましたね」と岡本の声が躍る。


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