また、トヨタが満を持して送り出した「GR GT」のプロトタイプは、北米初公開となり、スタンドには連日、人波が途切れることがなかった。
さらにウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカにおいては、その骨子を共有する競技用車両「GR GT3」が徹底的な公開展示と技術プレゼンテーションを行い、フロントミッドシップに配置されたV8ツインターボエンジンや高剛性トルクチューブなど、こだわりのエンジニアリングを披露した。
日本車のスタンドがこれほどまでの熱気と人出で包まれたのは、モントレーの歴史の中でも極めて異例の出来事だ。モータースポーツとラグジュアリーのシナジーを強調したのが、勝因であろう。
日本のモータースポーツへの賛辞「精密さと伝統の継承」
サーキットに目を転じれば、ロレックス・モントレー・モータースポーツ・リユニオンは 日本のモータースポーツへの賛辞「精密さと伝統の継承」を全体のテーマに掲げた。
1991年にル・マン24時間レースを制したロータリーの快挙マツダ「787B」と、2018年にトヨタに初勝利をもたらした「TS050ハイブリッド」が歴史上初めて並んで展示され、ラグナ・セカの丘陵にエキゾーストノートを響かせていた。
日産「GTP ZX-T」、ダットサン「240Z」、トヨタ「7」、ホンダエンジン搭載のウィリアムズ「FW11」などが一堂に会し、日本のモータースポーツが築いてきた輝かしい系譜を世界に見せつけていたのも印象的だ。
そして、クライマックスたるペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは、75年の歴史の中で初めて“日本車カテゴリー”が正式に新設された。
伝統の18番フェアウェイのグリーンに日本のレースヘリテージを誇る名車たちが並び、1985年トヨタ「85C L ロングテール ル・マン クーペ」がクラスウィナーとなった。
日本には、世界に誇るべき豊かなモータースポーツの歴史と技術的遺産が確実に存在する。それを世界最高峰の舞台で可視化したことの意味は計り知れない。


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