21時以降飲み放題0円を利用してもらうには、店側も客にアプリへの入会を勧める必要がある。そこで登録を案内するスタッフの印象が悪ければ、「入会しよう」という気は薄れるだろう。今回感じた親しみのある接客は、アプリへの登録ハードルを下げる一因にもなっていると。
なお、詳細は後編でお伝えするが、アプリのダウンロード数は店舗ごとに管理され、KPIとして重視されているという。省人化と接客の質は、必ずしもトレードオフではない。そんなことを感じさせる店づくりだった。
肉をかなり追加したこともあり、会計は一人約5078円。食べ放題コース5280円とほぼ同額という結果になった。とはいえ今回はさまざまなメニューを試したので、次回以降は気に入ったものに絞って注文すれば、食べ放題でなくても十分満足できそうだ。
次もジンギスカン目当てで行きたい
実は筆者、最近酒を飲む量が減った。今回は「21時以降ハイボール0円」がなぜ成り立つのかを取材する目的もあって訪れたのだが、そこまで飲めないからこそ、肉がイマイチだったらどうしよう……?といった懸念はあった。
だがその心配は無用で、想像以上にジンギスカンの味に満足できた。また、今回同行した友人は酒をまったく飲めないため、0円ハイボールの恩恵は受けていない。それでもラムちゃんを気に入った様子で「素材にひと工夫を加えたメニューが多くて楽しめた」と話していた。
確かにその通りだ。看板商品の塩〆熟成したラムをはじめ、タレに漬け込まれた「飲めるジンギスカン」など、羊肉を食べ慣れていない人でも親しみやすいメニューがそろっている。ラムハツ刺しなどの鉄鍋で焼かないメニューにも目新しさがあった。
安く飲みたい人だけでなく、酒のつまみも楽しみたい人、そしておいしいラムをがっつり食べたい人を受け入れる間口の広さが、店名の「大衆」というワードに表れているように感じる。
ジンギスカン=専門店で食べるものという印象を持っていたが、チェーン展開するラムちゃんを訪れたことで、もっと気軽に楽しめる料理なのだと実感できた。続く後編では、「21時以降ハイボール飲み放題0円」という大胆な施策を打ち出した背景や、その手応えについてラムちゃんの業態長に取材した。


※ログイン後、コメント入力が可能です。