「私がずっと『松屋みたいな会社を作りたい』って言い続けていたので、松屋側もずっと相談に乗ってくれていました」
もともと三田さん自身が松屋のような会社を目指していたからこそ、2025年12月のグループ入りは、長年の思いがつながった出来事でもあった。
そして、その関係が参厘舎のメニューにも自然に表れている。焼き鮭、納豆など、松屋の朝定食でおなじみの食材を、ラーメンに合わせることに挑戦したのだ。
「松屋の朝定食で定着しているものを、ラーメンに合わせてみたらどうなるか、という発想でした。これが、やってみたら、めちゃくちゃうまかったんです」
鮭とラーメン、納豆とラーメンという組み合わせは、実際に食べてみると意外なほど相性がいい。松屋で愛されている焼き鮭、納豆を使えるのは松屋グループならではだ。
松屋への敬意と、15年以上考えてきた朝ラーメン。その2つが、参厘舎という店で1つになったのである。
リーズナブルな価格設定の理由
もう一つ、参厘舎で見逃せないのが価格だ。朝ラーメンは640円から。つけめんは950円から。東京駅八重洲口前という立地を考えれば、驚くほどリーズナブルな価格設定だ。むしろ、現在のラーメンを取り巻く価格環境を考えると、かなり挑戦的な設定である。
特に東京駅のような商業施設内は家賃も高く、人件費などのコストも当然かかる。それでも三田さんは、いわゆる「1000円の壁」を簡単には越えようとしない。その根底にあるのが、「まずお客さんに喜んでもらえるか」という考え方だ。
「売り上げの前に、お客さんに喜んでもらえるかが先なんですよ。お客さんに喜んでもらえれば、お客さんの数も増えるし、来店頻度も増える。そうしたら売り上げは後からついてくるんです」
実際、三田さんは東京駅の朝ラーメンについて、売り上げを単純に価格だけで考えてはいない。


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