「コラボの早期終了に伴いお詫びの気持ちを込めて本日全品レジにて10%割引いたします」
大手回転ずしチェーン「くら寿司」の店舗では9月6日と7日の2日間、このような告知が掲げられていた。「コラボの早期終了」とは9月5日に発表した、人気漫画「ちいかわ」とのコラボキャンペーン中止のことだ。今回で4年連続4回目となった今年のちいかわコラボは8月21日から開始。9月末までを予定していたものの、2週間ほどでの中止となった。
発端となったのは、フリマサイトでの転売だ。8月中にSNSの投稿や顧客からの問い合わせで、オリジナル景品の転売が発覚。調査を行った結果、現時点で少なくとも1店舗で従業員による横領が行われていた。それを受けて、最終的にくら寿司がコラボの中止を決定した。
「数字を確保できると確信」していた
これは単なるイベント中止として片づけられない。くら寿司の業績を直撃する事態だからだ。
くら寿司の今2026年10月期は、利益面で特に苦戦している。6月に発表した中間期決算では、売上高が前年同期比6.5%増の1252億円と増収だった反面、営業利益は同14.7%減の24億円に。2期連続の減益となった。通期でも売上高は同4.9%増の2570億円を見込むが、営業利益は同8.4%減の50億円を計画する。
減益となった要因には、前期のコメ価格の上昇や継続的な魚価の上昇がある。だが、売上高の伸び悩みも要因として大きい。同業他社と比較すると、既存店売上高は大きく見劣りする。
そのような状況下で期待を寄せていたのが、ちいかわコラボだった。6月の中間期決算説明会で広報・IRの担当者は、「強力なキャラクターのコラボも予定しており、数字を確保できると確信している」と話していた。しかし、コラボの早期打ち切りにより、期待されていた客数や客単価の押し上げ効果は途絶することとなった。
くら寿司は、客数減へのテコ入れとして9月から1皿の最低価格を税込み115円から110円とする値下げを実施していた。せっかくのテコ入れ策も、コラボ打ち切り騒動で相殺される可能性がある。今回の騒動が落とす影は決して小さくない。


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