INDEX
35歳以上で結婚した男女を取材している本連載。先月で12周年を迎えた。筆者は、過去320人以上の「晩婚さん」の結婚ストーリーを聞き取っている。
近年はマッチングアプリ婚に押されて少なくなっている、職場結婚のケースにも数多く出会ってきた。しかし、社員数40人足らずの中小企業内で、2人の女性社員と1年も空けずに連続で付き合い、前の恋人の結婚式に参列し、次の恋人と結婚したという話は初めて耳にした。
しかも、元恋人とも引き続き同僚として仲良く働いているという。ついつい、「人間関係が濃すぎる会社だね」と突っ込みを入れたくなる。
その男性は、大阪にあるテレビ制作会社で働いている松尾隆二さん(仮名、41歳)。恋愛も含めた人間関係が濃厚になる原因は、自分の勤務先だけでなく、テレビ業界の特殊性だと指摘する。
正月もお盆も仕事、テレビ業界の「濃すぎる人間関係」
「僕は新卒で入社してから、ほぼ仕事しかしていません。正月もお盆も仕事だったので、地元や学生時代の友達とも疎遠になっています。働き方改革が浸透する前は、会社で寝泊まりして3日ぶりに自宅に帰ったり、夜11時から会議が始まって、深夜2時から朝まで同僚と飲んだりとかもざらでした。仕事関係以外で仲良くなる機会がほとんどありません。AD(アシスタント・ディレクター)時代は合コンでもモテませんでしたしね」
Zoom画面越しにインタビューに応じてくれた隆二さんは、寝起きのような髪型でメガネ姿。部屋着なのか、Tシャツはヨレヨレだ。入社時より15キロも太ったと明かしつつ、特に気にしていない様子。静かな自信のようなものが漂う。高校時代から現在に至るまで、自分からアプローチして恋愛をしたことは一度もないらしい。


※ログイン後、コメント入力が可能です。