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食料品減税の財源はすでにある――高市首相は触れず、岸田元首相も屈服した「巨額の聖域」の高い壁

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食料品の消費税減税について発信する高市首相(写真:時事)

INDEX

食料品にかかる消費税の2年間の時限減税案について、「社会保障の削減や日本の財政悪化につながるのではないか」と懸念している70〜77%の日本の有権者は、どうか安心してほしい。

第一に、最近の長期国債(JGB)利回りの上昇は、今回の減税案によって引き起こされたものではないということだ。むしろ、何年も前から続いている金利正常化の延長線上にあるといえる。

第二に、政府は過去数十年にわたって実施してきた巨額の法人税減税の一部でも元に戻すことで、この減税財源を容易に調達できる。

しかし、残念ながら、自由民主党はこの財源を活用することに抵抗するだろう。2021年、岸田文雄首相(当時)は防衛費増額の財源として法人税減税の縮小を口にしたが、経済産業省や経団連からの圧力によりすぐにその考えを撤回した。現在、高市早苗首相はその可能性について言及することすらしていない。代わりに高市首相は、あらゆる所得税率の区分(ブラケット)で国民の所得税率を1ポイント引き上げることを提案している。

長期金利の上昇は正常ペースの範囲

まずは金利の状況から見ていこう。メディアやSNSの煽り気味な記事では、10年物国債の利回りが1996年以来の最高水準になったと見出しを掲げている。しかし、今日の金利上昇は、主に日銀による金利正常化によるもので、大騒ぎすることではない。

下のグラフが示すように、高市首相が約1年前に政権を握って以降、彼女の財政出動姿勢にもかかわらず、金利の“爆発的な上昇”は見られていない。それどころか、トレンド線のカーブを見ると、ここ数カ月で上昇のペースは鈍化し始めている。現在の金利は、トレンド線(グラフの点線)のほぼ上に位置している。

(出所)https://www.investing.com/rates-bonds/japan-10-year-bond-yield-historical-data のデータをもとに著者計算。(注)点線はトレンド線。2本の破線は日次データの3分の2が含まれる範囲(いわゆる「標準誤差」)を示す

ここでは、実際の傾向をよりわかりやすく把握するため、対数スケールを採用している。このチャートは、横線4本分金利が上昇するごとに、金利が50%引き上げられたこと(例:1.36%から2.0%、または2.0%から3.0%への上昇)を意味する。日銀が10年物金利の誘導目標を撤廃した24年初頭からのグラフを示しても、トレンド線は利回りの一定のペースでの上昇を示しており、高市氏の時代になっても加速は見られない。

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