日本株の熱狂を冷ややかに見るジム・ロジャーズ氏の最終警告「通貨安を喜ぶ日本人は『歴史の鉄則』をわかっていない」

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ジム・ロジャーズ氏は「高市トレード」にわく日本の市場を冷徹に見つめている(写真:筆者撮影)

シンガポール在住、ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。昨年10月に日本政治は大きな転換点を迎えました。自民党初の女性総裁・高市早苗氏が首相に就任、アベノミクスをさらに加速させる「サナエノミクス」への期待から、日経平均株価は今年2月に5万9000円台と史上最高値を更新しました。

その後イラン情勢から調整しているとはいうものの、短期で調整終了、日経平均は6万円の大台へと思っている方も多いと思います。しかし、こうした「狂乱」をシンガポールの地で冷徹に見つめる男がいます。世界的投資家、ジム・ロジャーズ氏です。

市場が酔いしれる「高市トレード」の正体

現在、日本の株式市場はまだ高揚感に包まれています。市場は「積極的な財政出動」と「金融緩和継続」を確信、中東を巡る混乱も短期で収束、再び株高が続くとみているようです。

しかし、このたび刊行したロジャーズ氏の著書『大暴落前夜』のなかで、氏はこうした現状を「極めて危険な予兆」であると断じています。

「市場がどう反応しているかは知っている。結局のところ、誰もが『楽をしてお金がほしい』のだ」

ロジャーズ氏はそう語ります。株価が上がれば、誰もが資産が増えたように錯覚しますが、その上昇の背景が「通貨の供給過剰(インフレ期待)」によるものであれば、それは実体経済の成長ではありません。氏は、現在の日本を包む熱狂を、経済の基礎体力(ファンダメンタルズ)に基づかない、近視眼的な欲望の産物であると看破しています。

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