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ビジネス #自動車最前線

なぜ彼女は「ヴェゼルは高い」と「より高価なRAV4」を購入したのか?AIペルソナが明かす認知バイアスと顧客離反の真因

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2020年時の“彼女”の新車購入にさかのぼる(写真:トヨタ自動車)
2020年時の“彼女”の新車購入にさかのぼる(写真:トヨタ自動車)
  • 三浦 太郎 インテージ 自動車アナリスト

INDEX

多くの企業のマーケティングにおいて、顧客の離反は避けたい事柄だ。かつて自社ブランドを「好き」だと言ってくれていた顧客が、ある日突然、競合他社の商品を購入し、戻ってこなくなる。

もう一度戻ってきてもらうためには、既存顧客からの再購入と比較し、多大なマーケティングコストと膨大な時間が必要となるからだ。では、離反はなぜ起こるのか。

今回は、下記に示す顧客分析手法を用い、AIペルソナによる1人の女性(45歳・福岡県・既婚・子どもなし・パートタイム勤務)の「ホンダ離反」のカスタマージャーニーを確認した。

ホンダに対する好意度を見ると、2020年は「好き」であったが、25年は「どちらでもない」と低下している。そんな1名について掘り下げて見ていこう。

<使用データ>
・市場調査会社のインテージが毎月実施している、自動車に関する調査「Car-kit®」
<アプローチ>
・Car-kitで定量分析(購入実態、比較状況、支払い方法など)を実行
・上記定量ファクトデータに加え、インテージ保有のさまざまな定量データも追加搭載し、組み合わせて分析・解釈
・それらをもとに、実際の回答者一人ひとりを「AIペルソナ」化して生成
・そのAIペルソナに対し、アナリスト/リサーチャーが深掘りインタビュー

上記を簡単に言うと、定量調査の実際の回答者に対して「もし追加でインタビューをしたら」という状況を表現したものである

なお、ペルソナは複数人を集合させた「20代 車好き 都内在住 男性」といった概念的なものではない。回答者Pに対応したAIペルソナP、回答者Qに対応したAIペルソナQ、という具合で、一対一対応のペルソナを回答者の人数分、生成している。

なぜより高価な「RAV4」を買ったのか?

彼女の新車購入検討の起点は、20年9月にまでさかのぼる。当時、彼女はホンダのSUV「ヴェゼル」を最も有力な候補として検討していた。

現行「ヴェゼル」の登場は2021年なので当時はまだ先代モデルが販売されていた(写真:本田技研工業)

デザインやスタイルも非常に気に入っていた。しかし、最終的に彼女が購入したのは、トヨタ「RAV4」だった。彼女は当時の心境を次のように回想する。

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