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教室で"透明な存在"だった少年…居場所なくし不登校になった彼が、在宅医と始めた"たった5分の外出"でつかんだ未来

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暗い部屋で落ち込む男の子
最初から「学校に戻る」ではない。回復はとても小さな選択から始まる(写真:metamorworks/PIXTA)

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内閣府の推計では、ひきこもり状態にある若者・成人(15歳~64歳)は100万人規模。一方、不登校は低年齢化が進み、文科省の統計によると小中学生では約35万人を超え、過去最多を更新し続けています。
ひきこもり・不登校に対しては、「頑張らなくていい」という指導が定着し、多くの命を救ってきました。しかし、それだけでは本当の意味でひきこもり・不登校の人たちを救えない、と山中光茂医師は感じています。
自身も小・中・高とひきこもり・不登校を経験、現在は在宅診療医として多くの家庭を訪問し、ひきこもりの現実と対峙している山中医師が考える、ひきこもりの「社会的処方箋」とは(『ひきこもりの未来を開く80のヒント』より一部抜粋、編集してお届けします)。

引きこもりの始まりはささいなこと

■変化はまず、「息遣い」から

回復は、静かに始まります。拍手も、劇的な場面もありません。それはたいてい、「ちょっとだけやってみる」という、とても小さな選択から始まります。私は、それを「揺らぎ」「揺れ」と呼んでいます。止まっていた水面に、最初の波紋が広がるようなものです。

その波紋を「悪化」と見るか、「変化の始まり」と見るかで、その後の景色はまったく違ってきます。

高校1年の少年の話をしましょう。

ひきこもりのきっかけは、教室での「居場所のなさ」でした。大きないじめがあったわけではない。けれど、笑いの輪に入れない日が続いた。気づけば、教室にいる自分が透明になっていた。

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