「このままでいいんでしょうか」
この問いが、いちばん多い。
私は、単純に「無理しなくていい」とだけは言えません。かといって、「頑張らせましょう」とも言えません。なぜなら、講演は“一律”であっても、相談は“1人ひとり”だからです。
ある母親は言いました。
「家では元気なんです。でも学校になると動けなくなるんです」
「ゲームはできるのに、学校は無理なんです」
「もう1年になります。これ以上待っていて、いいのでしょうか」
専門家に「様子を見ましょう」と言われ…
母親の目の奥にあるのは、焦りではなく、孤独です。家の中で、毎日その子を見守りながら、「刺激してはいけない」という言葉に縛られ、学校にも強くは言えず、専門家にも「まずは様子を見ましょう」と言われ続ける。
何もしていないわけではない。むしろ、必死で耐えている。けれど、「動かない日々」が積み重なると、「これでいいのだろうか」という問いが、夜になるほど大きくなる。
私はいつも答えます。
「一度、お子さんに会わせてください」
「会えなくてもいいので、自宅を訪問させてください」
その子の目を見ない限り、その子の部屋の空気を吸わない限り、私は責任ある言葉を出せないのです。


※ログイン後、コメント入力が可能です。