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「災害に強いイオンがなぜ」―。7月28日、熊本県を襲った地震の直後、大型商業施設「イオンモール熊本」(熊本県嘉島町)で発生した爆発事故が業界に衝撃を与えている。
イオンは長年にわたり、地域防災の拠点として確固たる信頼を築いてきた。過去の大規模災害では、「奇跡」と称された対応を見せ、国内外で高く評価された実績もある。2016年4月の熊本地震では建物が被災したが、耐震性強化などを踏まえて設備を強靭化し、18年には増床のうえ、全面復旧を果たした。地域復興の象徴として再スタートを切った中での事故だった。
今回の爆発では7人が死亡し、施設にも大きな被害が出た。経済産業省は、LPガスの漏れに伴って発生した事故の可能性があるとみて調査を進めている。イオン側の説明によると、大きな揺れを感知するとガス供給を遮断する仕組みがあり、設備についても自主点検や法定点検を定期的に実施していたという。それでも事故は発生した。
「爆発はわれわれも想定しきれていなかった。東日本大震災も含め、このような事故はなく、初めてのケースだ」。事故翌日に熊本市内で開かれた記者会見。イオンの吉田昭夫社長はそう述べ、沈痛な表情を浮かべた。
万全の備えを講じていたはずの施設で起きた「想定外」の事態は、地域の防災機能の役割を担う全国の大型商業施設に対し、重い課題を投げかけている。
「想定外」に広がる危機感
大型商業施設は建築基準法や消防法、自治体の条例などに基づき、厳格な安全基準を満たして建設・運営されている。それだけに業界関係者の動揺は大きい。
商業施設を運営するある企業の幹部は、事故を受けて各店舗にガス設備などの緊急点検を指示した。「地震への備えは繰り返し見直してきたが、ここまで大規模な爆発事故を想定するのは難しい。ガス漏れの可能性が指摘されているが、当然、必要な対策は講じてきたはずだ」と驚きを隠さない。
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