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かつては円高に泣き、今は円安に苦しむ日本経済、「日米通貨同盟」は本当に「円安につける特効薬」となるのだろうか

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今回の協調介入は、アメリカの利益にもなっているはずだ(25年の日米財務省会談時)(写真:ブルームバーグ)

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「せっかく会社を『卒業』したんだから、今までやってこなかったことを試してみたい」――などと柄にもないことを考えて、4月から大阪経済大学の客員教授を引き受けて、春季授業を担当させてもらった。経済学部特殊講義「貿易と日本経済」は、大阪への合計15回の「新幹線通勤」を経て、7月末にようやく学期末の試験を終えたところである。

「貿易と日本経済」をテーマに、1985年の「プラザ合意」などを教えてみた

いや、しみじみよくわかった。大学の先生というのは大変な仕事なのだ。当初は「な~に、授業のネタを15回分作ればいいんだろう?」くらいに軽く考えていたのだが、いきなり「シラバスを作れ」と言われて面食らい、次に大教室を一杯にする大勢の学生に圧倒された。「試験問題を作れ」という作業に悩み、最後は「全員の答案を採点して、成績を付けよ」という責任の重さに痺れた。しかも、この夏はまだ追試の学生さんたちの分が残っている。いやはや、若い人たちに本気で向き合うのは、つくづく大変なことなのである。

その一方、今の2000年代生まれの学生(含む留学生)さんたちと接することは、新たな発見が多く、意義深い仕事であった。やっぱり、やってみてよかった。いつものことながら、「教えることは学ぶこと」なのである。

テーマが「貿易と日本経済」であるから、拙著『1985年』(新潮新書)を教材に使って、同年の「プラザ合意」の話などをするのである。しかるに今の学生さんたちは、高校の授業で「プラザ合意」をすでに学習済みなのだ。おそらくはこんな内容である。

* アメリカの「双子の赤字」問題を解消するために、レーガン政権のジェームズ・ベーカー財務長官が呼び掛けて、1985年9月、ニューヨークのプラザホテルでG5会合を開き、為替市場への協調介入を実施した。
* 1ドル=260円前後だった為替レートは急速に円高ドル安が進み、1年後には1ドル=150円程度まで上昇した。その後の日本経済は長く円高に苦しむことになり、特に製造業はアジアなどへの海外進出を進めた。
* また、円高是正のために日本銀行は公定歩合を長期間、低く維持することとなり、そのことが「バブル経済」への入り口になった。
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