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「よろしく」を「夜露死苦」、「アイラブユー」を「愛羅武勇」――。
1980年代の不良・ヤンキー文化を象徴する、独特の漢字の当て字。一見すると単に同じ音の漢字を並べているだけのようですが、じつは「死」「苦」「武」「勇」など、選ばれる漢字にはある共通点があります。
しかも、音に漢字を当てる文化そのものをたどっていくと、江戸時代、さらには『万葉集』や古代中国にまで行き着きます。書籍『
漢字の大疑問』から、「夜露死苦」「愛羅武勇」はなぜ生まれ、なぜヤンキーたちに好まれたのか、その意外な歴史を紹介します(一部抜粋・編集してお届けします)。
Q:なぜヤンキーは「夜露死苦」のような当て字を好んで使うのでしょうか
回答=戸内俊介
「夜露死苦」や「愛羅武勇」のルーツ
かつて筆者は、都内某所にあるキャバクラの店先に、漢字で「夜羽故祖威羅射威魔世」と書かれているのを目にしたことがあります。さて、どのように読むかわかりますか?
答えは「夜(よ)羽(う)故(こ)祖(そ)威(い)羅(ら)射(しゃ)威(い)魔(ま)世(せ)」、すなわち「ようこそいらっしゃいませ」です。ひらがな一文字一文字に、それと発音の同じか近い漢字を、音読み訓読みにかかわらず当てたものです。
言い換えれば、漢字の読みを臨時で表音的に用いた当て字です。
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