前回にも書いたが、わたし自身、40代の半ばで、歳をとったと感じるようになった。あれはやはり正しかったのである。いずれ連載で書くつもりにしているが、それを受け入れる度量がなかったために、40代の後半はたそがれの季節に突入してしまった。
43歳と限定できるかどうかはようわからんけど、老化が進み始める40代の前半くらいに、やりたいことと体力のミスマッチがおこる人が多いのではないか。そういうことを知っておけば、それなりの対処のしかたがあるはずだ。
「還暦」は老化が急速に進む年齢とたまたま一致
60歳の還暦は、言うまでもなく、暦が一巡したことを祝うものである。日本では、赤ちゃんに戻ったと解釈して、赤いちゃんちゃんこを着る習慣がある。ふむ、生まれ変わって急に坂道を下り出すっちゅうことなんやろうか。
しかし、還暦はもともと古代中国の暦に由来するもので、十干と十二支を順番に組み合わせると、10と12の最小公倍数である60年で一巡するというだけのことだ。それがたまたま、老化が急速に進む年齢と一致しているのである。
人間の寿命が最長で120歳くらいとされているのも、同じように偶然に過ぎないのだろうけれど、なんだか面白い。ひょっとしたら、二巡したら坂道を下りきってしまうということなんやろうか。
40代前半や60歳。あぁ、もうすぐ迎えてしまうわ、とか、すでに過ぎてしまった、とか悲しむ必要はない。それに、悲しんだところで詮ないことだ。
何事にも先達はあらまほしきものである。論文やらエッセイやらから、人生とはそういったものであると知っておくだけで、なにかしら「あがきがい」のあることがでてくるはずだ。おのおの方、心して加齢に立ち向かわれよ。
たとえば、である。体力を過信しない。なにかができなくなってもガッカリしない。できる間にやりたいことをやっておく。思い切って新しいことを始めてみる。ちょっと人生の軌道修正をしてみる。などなど。
ひとりひとりにとって状況や対応法は違うだろうけれど、老化というのはそういうものやからと知っているだけで、何かをできるはず。いちど立ち止まって考えてみられてはどうですやろか。


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