マンション価格の高騰で東京23区では買うことができない人が増えた。2025年の首都圏新築マンション平均価格は9182万円、都区部は1億3613万円となった(不動産経済研究所)。中古マンションも都区部のファミリータイプはほぼ1億円が平均となる。価格が1億円となると、世帯年収で1200万円は必要な状況にある。
とはいえ、賃貸より持家の方が生涯住居費は大きく抑えられる。しかし、郊外で持家を購入すると資産価値が落ちるリスクが高くなってしまう。では都区部以外で買うなら、資産性のあるエリアはどこか、今回の論点はこれだ。
転売バブル崩壊で失われた「価格の先高観」
マンション価格の高騰はアベノミクスの金融緩和に始まる。13年のことで既に13年経過している。その間、金利が下がり、購入価格全額を融資するフルローンが一般化し、コロナ禍で家を買う人が増え、価格は上昇を続けてきた。
価格上昇を背景に貸出先が少ない信金・信組、ノンバンク、地銀などが、都心マンションの転売ヤーに過剰融資を始めたのが23年ごろからだ。国会で問題視されたり、千代田区が転売規制を要請するに至り、このバブルは金融庁が口先介入し、崩壊した。だからと言って、価格は下がっている訳ではないが、これまでの上昇の勢いはなくなったのは事実だ。
こうした時期に家を購入する人の中で購入を躊躇するケースが増えている。それは、これまであった「価格の先高観」(購入したマンションは持っているだけで価格が上がる)がかなり後退していることに起因する価格の先行き不安がある。購入できる価格帯のエリアが郊外化する中で、「買いたいが損したくない」という感情がある人も多いだろう。そうした人には購入判断基準が必要になる。

