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組織をより良くするための“黒子”として暗躍している、企業の人事担当にフォーカスする連載『「人事の裏側、明かします」人事担当マル秘ノート』。
現役の人事部長である筆者が実体験をもとに、知られざる苦労や人間模様をお伝えしています。連載13回目は、フルリモート勤務がもたらすリアルな弊害と、中堅企業ならではの人事の葛藤についてお届けします。
「フルリモート」やめられない中堅企業のジレンマ
「原則出社に戻します」
大手企業が次々とリモートワークを縮小するニュースを目にするたび、人事担当者としての私の心境は複雑だ。
本音を言えば、わが社も方針を転換し、「フルリモート勤務可」から「出社を増やす」方向へと舵を切りたい。だが、私が勤めるような中堅企業では、そう簡単に「原則出社」とはいかないのが現実だ。
なぜなら、知名度や資本力で大手に引けを取る中堅企業にとって、「フルリモート可」のような柔軟な働き方は、若手や優秀な人材を獲得するための最強の「武器」だからだ。このバリューを手放せば、即座に企業の採用力低下に直結してしまう。

