世帯内の保有台数を見ると、トールワゴンとコンパクトミニバンの役割はさらに明確になる。
購入した車だけを保有する「1台のみ」の比率は、シエンタが62%、フリードが60%だった。約6割の購入者が、その車を世帯で唯一の自動車として保有している。
コンパクトミニバンは、通勤や買い物だけでなく、休日の外出や家族旅行、子どもの送迎まで、幅広い用途を1台で担う。まさに世帯のメインカーである。
これに対して、ルーミーの「1台のみ」の比率は50%、ソリオも同じく50%にとどまる。裏を返せば、購入者の約半数は他にも車を保有している。例えば、世帯内に大型のミニバンやSUVがあり、日常の買い物や通院、駅までの送迎には小さなトールワゴンを使う、といった保有形態が考えられるだろう。
またルーミー、ソリオの購入者にはシニア層が少なくないため、子どもが独立した後、夫婦がそれぞれ車を使う世帯も少なくないだろう。家族全員を乗せるためのクルマではなく、日々の生活を支える小回りの利く車として選ばれている。
軽自動車からの乗り換えが多い
トールワゴンの立ち位置を考えるうえで重要なのが、購入前にどのような車に乗っていたかである。
「乗り換え前に何に乗っていたか」、すなわち前有車のボディタイプを見ると、ソリオでは27%、ルーミーは19%が軽自動車から乗り換えている。
一般に自動車の買い替えでは、同じメーカーを選ぶ傾向が強い。そのためルーミー購入者もトヨタ車からの乗り換えが中心となる。一方で、前有車を見ると約2割が軽自動車である。このことからルーミーは、軽自動車からの乗り換え需要を取り込む役割を担っていると考えられる。
現在の軽自動車、とりわけホンダ「N-BOX」のようなスーパーハイトワゴンは、非常に広い室内を持つ。N-BOX購入者の52%が「車内が広くゆったりしている」、29%が「室内高が高い」ことを選択理由に挙げている。




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