フランスはこの事件後、ジダンを英雄として扱った。
彼の頭突きシーンを彫刻作品にしてフランスの知性の象徴ポンピドゥー・センターの前に展示した。
ワールドカップが終わってから、サッカー選手たちとの昼食会でもジャック・シラク大統領はジダンに「全国民があなたを非常に誇りに思っている」とコメントしたといわれている。
幸せのための条件がそろっている場所
フランスではサッカー選手がきちんと尊重されていると思う。いや、何をして生きるにせよ、こういう社会が幸せになるために有利な条件を持っている場所だ。個人の価値と感情を最大限尊重し受け入れてくれる文化。
ジダンの頭突きの銅像は文化の違いというものをよく物語っている。ポンピドゥー・センターでの展示が幕を下ろした後、2022年のワールドカップ開催国に決まったカタールがこの銅像を購入した。
その後ワールドカップの雰囲気を盛り上げるために遊歩道に設置した。しかし、この銅像はカタールの反対派からレッドカードをくらい、結局4週間で撤去される。
表向きの理由は、一個人を英雄視するという西欧的なやり方は、イスラムの伝統的な情緒とは合わないというものだった。
文化的な情緒の違いがなんなのかをありありと見せてくれる例である。


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