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「副首都=大阪」の大きな落とし穴、大阪人が持つ"特異なコミュニケーション文化"から読み解く「副首都論争」のあるべき姿

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道頓堀
「副首都=大阪」という前提で進んでいる感のある副首都構想関連法案の議論だが……(写真:Hiroshi-N/PIXTA)

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延長国会が最大のヤマ場を迎えている。争点の中心にあるのが、日本維新の会の肝煎りとされる「副首都構想関連法案」だ。だが、現状の国会での議論は副首都に関する本質的な論点を置き去りにしたものといえる。国権の最高機関において何が問われるべきなのか、前後編に分けて論じたい。
前編:副首都は「大阪ありき」でいいのか? 国会論戦が見落としている"超重要論点"と必要条件を満たす"大穴"の最強候補
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「副首都=大阪」が当然と思ってしまう思考の裏側

なぜ、副首都の議論では、災害リスクや危機管理という新しい評価軸を加えても、既存の有力候補が中心になりやすいのか。その背景を理解するうえで参考になるのが、経営学で重視される「経路依存性(パス・ディペンデンス)」という考え方だ。

これは、過去の選択や積み重ねがその後の判断を強く方向づける現象を指す。最初の選択が必ずしも唯一の正解だったわけではなくても、そこに人材、資金、制度、関連産業などが集積することで、別の選択肢へ転換することが難しくなる。

この考え方の源流の1つが、経済学者(経済史学者)ポール・A・デイヴィッドが1985年に発表した論文“Clio and the Economics of QWERTY”だ。デイヴィッドは、現在広く使われているQWERTY配列のキーボードを例に、必ずしも技術的に最も優れた仕組みだけが残るわけではなく、歴史的な経緯や普及の積み重ねによって、ある仕組みが標準として定着することを示した。

この考え方は、その後、経営戦略論にも応用された。カリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクールのデイヴィッド・ティース教授は「ダイナミック・ケイパビリティー」という概念を提唱し、企業が環境変化に対応するには、これまで蓄積してきた経営資源や組織能力を生かしながら、必要に応じて変われる力が求められると論じた。

過去の成功体験や蓄積された仕組みは、新しい環境への対応を難しくする場合が少なくない。長年かけて形成された組織、人材、制度、投資のネットワークは、大きな強みであると同時に、新たな方向へ転換する際の制約にもなりうる。

副首都の議論に当てはめると、大阪が有力候補として位置づけられてきた背景にも、こうした経路依存性の側面を見ることができる。

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