有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #「病気」と「症状」の対処法

単なる心配性でも、更年期の不調でもない…50代女性が陥った「1日中不安が頭から離れない」病の正体【専門医を取材】

9分で読める
全般不安症
全般不安症の過剰な不安に、どう対処すればいいのでしょうか?(写真:webweb/PIXTA)
2/6 PAGES

‎きっかけはあった。たまたま受けたがん検診で婦人科系の異常が見つかり、精密検査が必要とされたことだ。検査の結果、すぐに手術が必要な状態ではなかったが、経過観察を続けることに。それ以来、死を意識するようになり、自分の体調や普段の生活に対して、不安がどんどんふくらんでいった。

家族や友人には不安な気持ちをどう説明してよいかわからず、話せなかった。「『心配性だね』とよく言われましたが、『そうだよねぇ。心配しすぎだよね』とごまかしていました」。もともと心配性だったし、年齢的に更年期の不調かもしれないが、病院にかかるほどではないと思っていたそうだ。

不安の「程度」と「期間」が違う

ナカタさんは後日、受診したメンタルクリニックで‎「全般不安症」と診断された。

健康や家庭、仕事、お金、将来のことなど、日常のさまざまなことを過剰に心配してしまう病だ。不安は1つのことに限らず、移り変わりながら慢性的に続く。体の反応も引き起こし、筋肉の緊張やそれに伴う頭痛・肩こり、疲れやすい、眠れないなどの症状も現れる。

精神科医の清水さんによると、健康な人と全般不安症の人の違いは、主に不安の「程度」と「時間軸」にあるという。‎

「健康な人なら1日や2日、一時的に不安になる程度で、続かないことが多い。対して、全般不安症では日常のさまざまなことが不安になり、それがほとんど毎日、6カ月以上続くので、日常生活に支障をきたすようになります。その不安が現実になる可能性と釣り合うかどうかもポイントです」(清水さん)

全般不安症は、日本でも診療現場で用いられているアメリカ精神医学会の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5-TR)」に収載されている。先に挙げたような症状と頻度のほか、持続期間、症状による苦痛、仕事や日常生活への支障、そしてほかの精神疾患や薬物が原因ではないことが確認されたときに診断される。

それとは別にチェックリスト(GAD-7日本語版:下の表)もあり、10点以上なら全般不安症の疑いがある。ただし、「10点以上だからといって、必ず全般不安症かといえばそうではありません。不安が一時的な場合や日常生活に支障がなければ、心配することはないでしょう」と清水さんは助言する。

3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数