(前編の続きです)
田中さん(50歳)は、結婚7年目。6歳年下の妻と、もうすぐ5歳になる長女、1歳になる長男の4人で関東郊外の一軒家で暮らしている。かつて結婚相談所で門前払いされた過去から今に至るまで、相当な努力を重ねてきたことは前編で紹介した。
「家庭の会話がゴシップばかりだった両親を反面教師に、自分の結婚相手は教養のある人がいい」と思い続けてようやく見つけた妻だというが、現在はどのような夫婦関係なのだろう?
性格が「真逆」でもうまくいく夫婦の秘訣は?
田中さんによれば、妻と自分の性格は「真逆」だという。
「僕はどちらかというとよく喋るタイプで、奥さんは雑談が苦手なタイプ。だから、妻から話題を振ってきてくれた時はそれを掘り下げるように意識して、コミュニケーションが一方的にならないように気をつけています」
それでも、新婚当初は意見が食い違う場面も多々あった。
「でも、それもだんだんどうしたら波が立たないように過ごせるか、対応の仕方にも慣れてきた気がします。僕の親はよく子どもの前で喧嘩をしていたので、それがすごく嫌だった。だから自分の家庭ではなるべくそうならないようにしよう、と心に決めていました」
現在、田中さん宅は両親が住む実家と、父が経営する紙器加工業の工場の目と鼻の先にある。田中さん自身はマイクロ法人として半導体製造装置の修理業を営んでいるが、仕事場は工場の空きスペースを利用している。つまり、家・実家・家業の工場・勤務場所が全て徒歩1分圏内にある中で生活している。
「約20年前、そのエリアは建売住宅がたくさん建ち、どんどん売れていきました。でも、うちの工場の隣の住宅はずっと売れ残っていたんです。
工場は結構音も出るので、もし神経質な人がその場所に住んでクレームになったらということを、両親は少し心配していました。それで、思い切って2軒をうちが購入し、1軒目には僕が、2軒目には兄が住むようになりました。ローンはあと8年くらいで払い終わります」
田中さんは家族4人でその家に住んでいる。兄は独身で田中さんと同じく家業とは別の事業を経営しながら、両親の送迎などのサポートを主体的に担っているという。

