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ライフ #となりのギフテッド

「努力ができない」という静かな悩み…IQ130オーバー「ギフテッド・33歳男性」が明かす「普通」の人生

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実は身近にいるギフテッド。彼らはどんな生活を送っているのか(写真:編集部作成)
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「クラスの中心の方にいる人と仲が良かったんですよね。自分も学級委員とかやったりしてました。コミュニケーションも苦手じゃなかったんで」

しかし、やおとさんの素直さの背景には「大人に従わなければ」という強い意識があった。「大人が言うことが全部合ってるんだと思って、信じてそのとおりにしていました。言うことを聞いたほうがいいみたいな」。また、「人に迷惑をかけてはいけない」といった感覚も強く、他者の気持ちを自分よりも優先するタイプだったという。両親のしつけが厳しかったことが影響しているのかもしれない、と振り返る。

大人への失望と「カンニング疑惑」

その後、県内の高校に進学したやおとさん。友人は多かったものの、入部したサッカー部では監督が「気合を重視するタイプ」で、相性が悪かったためモチベーションが下がったという。

また、もともと持っていた「大人の言うことが絶対」という価値観も、様々な出会いによって少しずつ変わっていった。大人を信じて生きてきたやおとさんにとって、「大人も正しくないことがあるんだ」という気づきは「地面が揺らぐような」衝撃だった。その大きな出来事として、やおとさんは高校3年生の時の「カンニング疑惑」を語る。

「テスト中にぼーっと考え事をしていて、持っていた生徒手帳にうっかり内容をメモしていたんです。すると、それをカンニングだと勘違いされてしまって。生徒手帳には『帰り道にあれを買う、これを買う』的なことしか書いていなかったのですぐに疑惑は晴れたものの、反省文はしっかり原稿用紙何枚も書かされて。しかも、『受験のストレスでこんなことをしたんだ』と決めつけられ、学校のストーリーに沿った内容にさせられたんです。カンニングの意図はなかったとはいえ、誤解させるようなことをしたのは自分が悪いと思っています。でも先生から『お前はこうなんだろ』と勝手に自分の感情を断定されたのが嫌でした」

ギフテッドの持つ特性として、感情や行動の激しさが指摘されることがある。これらは「過度激動(overexcitability,OE)」と呼ばれ、時として当事者が周囲から「感情コントロールができない」「繊細すぎる」と受け止められる一因となる。

しかし、高IQコミュニティに所属しているほか、大学院で当事者研究を行っていた筆者としては、やおとさんのように「ひっそりと、しかし深く傷つく」というタイプの当事者も少なくないように思う。その場で激しく反応するわけではないが、よくよく話を聞くと大きな苦痛を感じていることがわかるのだ。

(写真:編集部作成)
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