約90㎡の住戸なら、家族構成や働き方に応じて、空間の使い方に余裕を持たせやすい。若い夫婦や子育て世帯にとっても、団地を住まいの選択肢に入れやすくなる。
空き住戸を90㎡の住まいに変えることは、高齢化率が進む団地において、新たな入居層への提案にもなる。
「子育て世帯や若い世代に入っていただくことによって、団地再生につなげていく。ニコイチはその先導的なプロジェクトという位置付けになっています」
簡単なようでどの団地でもできるわけではない
ただし、ニコイチは、空き住戸が2つ並んでいればできる、という単純なものではない。
「まずは構造ですね。耐力を持たせている壁であれば、取り壊すことはできません。住戸間の壁を抜けるかどうかが一番大きいかもしれません」
2戸をつなげられるかどうかは、構造によって決まる。どの団地、どの住棟でもできるわけではないのだ。
さらに、壁を抜いて終わりではない。別々の住戸を1つの住まいにまとめるには、給排水や電気・換気のルートを整備し、水道・電気メーターの扱いも整理する必要がある。
配管や配線をまわす際にも、壁が抜けない場所はルートを考える必要がある。従来の配管と新しい配管は大きさが異なる場合もあり、つなげ方にも苦労があるという。


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