「超ポジティブ思考」「先陣を切る自発性」「驚異の集中力」「桁外れのエネルギー」……これらはすべて「ADHD脳」が持つ天才的な能力です。ADHD脳が並外れた能力を秘めた天才であることは、今や世界の共通認識となってきています。
実際に、「ハリー・ポッター」シリーズで有名俳優になったエマ・ワトソン、スポーツ選手では水泳界で驚異的成果を出し、多くの金メダルを獲得したマイケル・フェルプスもADHDであることを公表しています。また、世界的起業家として知られるアップル創設者のスティーブ・ジョブズもADHDだったのではないかと言われています。
まさに「天才」と言われてきた人たちが、ADHD脳であることが知られているのです。
彼らは、「自分らしくないこと」をすることに違和感を覚えます。その結果、独自の思考力や高いエネルギー、創造性といったADHD脳の強みの特性を活かすことで、多くの人々にインスピレーションを与えてきました。
ものの見方、こだわりが規格外だからこそ、人が気づかないことに気づき、これまでにない発想で新境地を開拓し、あり得ないパワフルさで偉業を成し遂げていく人たちなのです。才能の種をたくさん持っている、それがADHD脳です。
「普通」に合わせなくていい
ADHD脳にとって、何よりも大切なのは「自分らしさ」です。どこまでいっても、自分のやり方で進めたい。自分の考え方を貫いて生きていきたい。そんなふうに自分らしさを求めてやまない人たちです。
ADHD脳が才能をうまく発揮できず、生きづらさを抱えてしまうのは、無理やり世間の一般基準に合わせよう、「普通(集団平均)」に順応させようとするから。つまり、自分らしく生きられていないからなのです。
その高い能力を開花させる最大にして唯一の方法は、自分らしく生きること。生まれながらにして強みを持っているので、素直にその特性を表に出すことが、才能を開花させるための正攻法です。
しかし現在、病気としてのADHDの診断項目は、不注意や多動性などのネガティブな症状を列挙した基準のものしかなく、強みがまったく診断基準に入っていません。ADHDの持つ強みを理解していないからこそ、子どもがADHDと聞くと、ほとんどの親はネガティブに捉えてしまうのです。

