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うまくいかない人はショックな出来事に「被害者意識」で反応…感情に振り回されない人が持つ"たった1つの習慣"

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落ち込む男性
ストア派哲学が教えるのは、感情に流されず、自らの思考を見つめ直す技術だ(写真:buritora/PIXTA)
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ストア派の哲学者たちは、肉体の痛みと同じように、感情の痛みも治そうとした。そのために、背後にある判断を明らかにしようとした。古代の哲学者たちが今日の心理学者や精神科医に相当する「魂の医者」とみなされていたのも、ストア派哲学が現代の認知行動療法に用いられているのも、決して偶然ではない。

本能的な反応と感情を区別する

では、どうすれば感情を理解できるのか? 感情とは、自分の意思とは関係なく自然に湧き起こるものではないのだろうか? ポイントは、本能的な反応と、それに続く感情を区別してみることだ。私たちが出来事に対して抱く本能的な反応は、自分の力ではどうにもならないものだ。たとえば、転んだ直後の痛みや、目の前で車が急ブレーキをかけて止まったときに体中を駆け巡るアドレナリンなどがそうだ。

感情と本能的反応の違いをよく表す、古いストア派の話がある。ある有名なストア派の教師が、激しい嵐に見舞われた船に、他の乗客たちとともに乗っている。波は大きく、船は今にも転覆しそうだ。ストア派の教師も他の乗客と同様に顔面蒼白になり、恐怖の表情を浮かべる。しかし、この世の終わりだと叫び、嘆き悲しむ他の乗客とは違い、冷静さを保っている。風が止んで波が静まると、ある乗客がストア派の教師に近づき、他の乗客と同じように青ざめた顔をしていたのはなぜかと尋ねた。「それはストア派哲学者らしくないのでは?」。ストア派の教師は答えた。「出来事に対する本能的な反応は誰にでも起こる。だが、賢者はその反応を感情へと変えたりはしない。一瞬動揺することはあっても、すぐに落ち着きを取り戻すのだ」

ストア派哲学の考え方を実践することで、私たちは恐怖を感じながらも、その本能的反応に流されない術を学べる。恐怖を抑え込むのではなく、本能的反応を思考と結びつけないことで、恐怖をコントロールする。その結果、冷静さを保ち、適切な行動を取れるようになる。

試合に負けたサッカー選手が、怒りと失望のあまり「自分たちが勝つべきだった」と嘆いているとしよう。これは、奴隷として生まれたストア派哲学者のエピクテトス(50〜135年)が「誤った判断から生じる感情」と表現したものの好例だ。このサッカー選手は、自分たちには勝つ権利があったと思い込んでいる。そして、試合結果は不当であると、記者が構えるカメラの前で怒りを露わにしている。しかし、このような怒りが長引けば、次の試合で勝つために何ができるかを考えることに素早く頭を切り替えられなくなる。

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